埼玉県所沢市の図書館・美術館・博物館を融合した文化複合施設「角川武蔵野ミュージアム」は2020年11月に開館。石をダイナミックに使用した設計は鹿島建設、デザイン監修は隈研吾。
角川武蔵野ミュージアムは、KADOKAWAが日本最大級のポップカルチャー発信拠点を目指す「ところざわサクラタウン」のランドマーク。武蔵野の台地が隆起して出現したかのような迫力ある外観は、約2万枚もの花崗岩の石板で覆われている。建物は地上5階建てで、企画展を行うグランドギャラリーやエンタメ小説に出会えるマンガ・ラノベ図書館、アニメに特化したEJアニメミュージアムに360度本棚に囲まれた本棚劇場など、フロアごとに多彩な展示で来場者を楽しませてくれる。
ゴッホの名作が巨大空間を包み込む
日本で最もライトノベルが読めるマンガ・ラノベ図書館
隈研吾が石の建築の集大成と語る角川武蔵野ミュージアムへ。ところざわサクラタウンの中でも圧倒的な存在感を放つ巨大な石の塊は、堅牢な要塞を思わせる。数少ない開口部の2階入口から入場し、最初は1階のグランドギャラリーで開催中の「ファン・ゴッホ ー僕には世界がこう見えるー」から。第1会場では壁や床一面にゴッホの物語を名作と共に投影し、全身でゴッホの世界に没入できる。見方が自由で歩いたり座るだけではなく、ハンモックに揺られながら鑑賞できるのも素晴らしい。
第2会場の「ファン・ゴッホの手紙」は、知っているようで知らないゴッホの生涯を年表と手紙をもとに辿っていく。第3会場は巨大なゴッホの自画像とひまわり畑を背景にしたフォトスポットで、散りばめられたゴッホの名言を探して楽しむこともできる。(会期は2022/6/18~2023/1/9まで)続いては同じ1階のマンガ・ラノベ図書館へ。様々な出版社のライトノベル等が収蔵され、日本が誇るエンターテインメントコンテンツの豊かさを体験できファンには堪らない場所となっている。
立体的な本棚が無限に続く知の迷宮・エディットタウン-ブックストリート