広大な生田緑地の美しい自然に囲まれ、日本を代表する芸術家・岡本太郎の作品を展示している「川崎市岡本太郎美術館」は1999年10月に開館。設計は総合的な設計組織事務所の久米設計。
大阪万博(EXPO’70)のシンボル「太陽の塔」や、「芸術は爆発だ!」の名言など独特の世界観で人々を魅了した岡本太郎の美術作品や資料など約1,800点を所蔵している「川崎市岡本太郎美術館」。企画展は年4回開催され、岡本太郎がデザインした椅子に座り写真が撮れるエリアや、迫力ある制作風景の映像など貴重な体験もできる。作品以外では岡本太郎の生涯を年表にしたものもある。
生田緑地に囲まれ眺望も素晴らしい美術館
実際に座ることのできる作品「坐ることを拒否する椅子」
初めて訪れた川崎市の生田緑地。東口駐車場に車を止めて、案内図を見ながら奥へ進む。中央広場から池や林を抜けて大きな中央階段を上ると視界が開き「川崎市岡本太郎美術館」へ到着。左手の緑に覆われた秘密基地のような外観は常設展、右手ガラス張りの建物は企画展を開催している。自然との融合を掲げているコンセプト通り、美術館奥の丘から生田緑地を見下ろす景色が素晴らしい。
美術館に入ると、いきなり真っ赤な空間に「太陽の顔」があり一気に岡本太郎の世界へ引き込まれる。展示されている作品は絵画・彫刻が中心。特に絵画は色鮮やかで力強く、強烈な印象とメッセージを観るものに伝える。途中のエリアにはカラフルな椅子で岡本太郎らしいユニークな名前の作品「坐ることを拒否する椅子」があり、実際に座って写真を撮ることができる。作品に触れられることは少ないため、このような体験は嬉しい限り。作品名の通り、本当に座りにくかったけど…。
高さ30mほどのシンボルタワー「母の塔」