京都の祇園・八坂神社のすぐそばにある「漢字ミュージアム」は2016年6月に開館。日本初の漢字の博物館で、クリエイティブな展示は新たな発見や驚きも生み出す体験型ミュージアム。
漢字ミュージアム(正式名称:漢検 漢字博物館・図書館)は、日本語・漢字に対する興味関心を高め国内外に学びの動機付けや促進を目的に日本漢字能力検定協会が運営。2011年に閉校した元弥栄中学校跡地に建設され、学びの場所が形を変え漢字文化と教育の拠点にしていきたい思いが込められている。2階建ての建物は1階が「見て聴いて触れる」、2階が「遊び楽しみ学べる」を軸に展示し、日本三大祭の一つ「祇園祭」の魅力を紹介する祇園祭ぎゃらりぃやカフェも併設している。
祇園の街並みに調和するよう庇や格子を取り入れた外観
大きな柱に漢字が書かれた「漢字5万字タワー」
娘が漢字好きのため今回の京都旅行で行きたかった漢字ミュージアムへ。いきなり入り口で目を奪われたのが、1階と2階を繋ぐエレベーターの四方の壁を漢字で覆い尽くした漢字5万字タワー。世界最大の「大漢和辞典」に載っている漢字すべてが書かれていて、高校までに覚えるべき漢字は大きく重要度に応じて色分けをしている。さらに順路の最初にはTVで見かける今年の漢字があり、2022年に選ばれた「戦」が大きなパネルで展示されている。まだ入ってから数歩だけなのに既に楽しい。
1階のメイン展示は漢字がどのように使われてきたかを学べる漢字の歴史絵巻。全長30mの年表には中国で漢字が生まれた歴史と、漢字が日本に入ってからの歴史を分かりやすく説明している。通路のテーブルには子どもが大好きなスタンプが所々にあり、中でも万葉仮名(日本語を表記するために表音文字として用いた漢字)で自分の名前を作るのは昔にタイムスリップしたかのようで面白い。
漢字の専門書を取り揃える図書館