コンパクトで利便性を追求した「中部国際空港 セントレア」

コンパクトで利便性を追求した「中部国際空港 セントレア」

愛知県名古屋市の中心部から南へ約35kmの距離に位置する「中部国際空港」通称セントレアは2005年2月に開港。顧客サービス満足度が高く、日本でも重要な国際空港の拠点となっている。

セントレアの特徴は、お客様視点で安全性・利便性・機能性・経済性を追求した設計。国内線と国際線が同一ターミナルにあり、鉄道や駐車場から段差なしに出発や到着ロビーへ迷わずアクセスできるなどユニバーサルデザインも秀逸。また、航空機の発着の様子を展望できるスカイデッキや、ご当地グルメが堪能できる飲食店、ボーイング787初号機の展示をメインとした複合商業施設「フライト・オブ・ドリームズ」もあり国内屈指のエンタメ空港でフライト無しでも十分楽しめる。

第1ターミナルへ導く緩やかなスロープ

第1ターミナルへ導く緩やかなスロープ

天井は折り紙をイメージさせる和のテイスト

天井は折り紙をイメージさせる和のテイスト

台風の影響で沖縄の今帰仁村に行けなくなり予定を変更して宮古島へ。初めて利用するセントレアは名古屋駅から特急ミュースカイで約30分。改札を抜けると2階のアクセスプラザから3階の第1ターミナル出発ロビーへはスロープで直結していて距離も短い。旅客ターミナルビルは直線と平面によるシンプルなデザインで、外観は壁面ガラスを多用し一部のガラスには防汚加工が施された優れもの。2005年にはグッドデザイン賞(建築・環境デザイン部門 – 建築デザイン)を受賞している。

出発までは時間もあるので少し探索を。第一ターミナルの奥へ進むと人気のないセンターピアガーデンへ。吹き抜けの天井からは自然光が差し込み、明るく落ち着いた空間。出発ロビーに戻って4階のイベントプラザはショップやレストランが多数並び、名古屋といえばの味噌カツやひつまぶし、天むすなど種類も豊富。驚くべきは日本初の飛行機を眺めながらくつろげる展望風呂まである。

休息やトランジットに最適なセンターピアガーデン

休息やトランジットに最適なセンターピアガーデン

飛行機との距離が近いスカイデッキ

飛行機との距離が近いスカイデッキ

イベントプラザを抜けると総ウッド張りのスカイデッキへ繋がり、先端まで行けば左右に伸びる滑走路から轟音と共に迫力ある離着陸シーンを間近に眺められる。夕方は伊勢湾に沈む夕日を背景に、夜は航空灯火などのライトアップで幻想的な雰囲気へと時間と共に表情が変わっていく。7月には4年ぶりに盆踊りを開催し、マーチング・フェスティバルなどイベントにも活用されている。セグウェイでターミナルビル内やスカイデッキを見学できるガイドツアーもあるらしくちょっと楽しそう。

アクセスプラザから500m程離れた場所にあるのはフライト・オブ・ドリームズ。1階のフライトパークにはボーイング787初号機が展示され、映像やパネル等で航空・空港について無料で学べる。キッズエリアは大型ネット遊具のみ有料で、ターザンロープやアスレチック遊具など殆ど無料なのが嬉しい。セントレアは空港の枠に収まらない完全なレジャースポットで1日中遊べる。

圧倒的な存在感を放つボーイング787初号機(ZA001)

圧倒的な存在感を放つボーイング787初号機(ZA001)

中部国際空港 セントレア/Chubu Centrair International Airport

住所
〒479-0881 愛知県常滑市セントレア1-1 < 地図を表示 >
Tel
0569-38-1195
設計
「旅客ターミナルビル」日建・梓・HOK・アラップ旅客ターミナルビル設計監理共同企業体(日本)
「庁舎・管制塔」安井建築設計事務所(日本)
公式サイト
中部国際空港 セントレア