現代アートを魅力溢れるメッセージで伝え、開かれた美術館を目指す「東京都現代美術館」は1995年3月に開館。設計は新国立劇場や東京オペラシティなど、公共建築を多数手がける柳澤孝彦。
東京都現代美術館が所蔵している約5,000点のコレクションは、常設展示「MOTコレクション」展として活用され、話題性や親近性の高いテーマで多角的に紹介。大規模な国際展や特色のある企画展も開催し、絵画・彫刻・ファッション・デザイン・建築・アニメなど幅広いジャンルを扱う。教育普及を目的としたワークショップや講演会も積極的に活動している。建物は日本最大級の規模を誇り、映像ギャラリーや無料で利用できる美術図書室、レストラン・カフェ・ショップなど各施設も充実。

若手アーティストの個展などが開かれるパヴィリオンも併設

全面ガラス張りのエントランス
松尾芭蕉ゆかりの地で、深川丼が有名な江東区深川の近くにある「東京都現代美術館」。清澄白河駅から歩いて15分程で到着。エントランスが特徴的で複数の穴が開いた壁と三角形の柱が連なり、奥行きは140mとかなり長い。ロビーにある鮮やかな色のソファは、「人を駄目にするソファ」として有名。低反発で身体を包み込むような感触は、一度座ると立ち上がりたくないくらい気持ち良い。
開催中の展覧会は「館長 庵野秀明 特撮博物館 ミニチュアで見る昭和平成の技」。エヴァンゲリオンの庵野秀明が、デジタル技術の発達に伴い散逸されつつあるミニチュアやデザイン画などの技術・魂を伝える。中でもスタジオジブリ特撮短編映画「巨神兵東京に現わる」は圧巻の一言。「風の谷のナウシカ」の巨神兵が現代社会を崩壊する内容は、CGではなくすべてミニチュアによる特撮で制作。

精工にできたミニチュア