知育絵本の草分け的存在、戸田幸四郎の原画を展示している「戸田幸四郎絵本美術館」は1997年11月に開館。絵本の世界観を表現するために設計から展示・カフェメニューまで本人がデザイン。
熱海市の網代湾を望む山の中腹にひっそりと佇む戸田幸四郎絵本美術館。自然との共生をテーマに設立された美術館には知育絵本の元祖「あいうえおえほん」をはじめ、太宰治の「走れメロス」や宮沢賢治の「竜のはなし」などの原画を展示している。DVDコーナーでは絵本を映像化した作品が流れ、館内の絵本を庭に持ち出し自然の中で絵本の世界に浸ることもでき個人美術館として評価も高い。
小さなスペースでも素敵なエントランス
エントランスから見渡す館内
熱海の海沿い国道135号から車のナビを頼りにくねくねと約15分上ると、白い建物の戸田幸四郎絵本美術館に到着。駐車場から美術館への短いアプローチには小さな噴水があり、静かな場所で雰囲気がとても良い。美術館の外観はシンプルなコンクリート打ち放し。エントランスは2階でガラス正面には遠く海が見え、館内は右手にはカフェ、左手にミュージアムショップと展示室が1階に続く。
最初の展示室は「昆虫とあそぼう」という絵本の原画コーナーで、昆虫の実サイズや説明が可愛いイラストで描かれている。1階に下りると「あいうえおえほん」「走れメロス」「竜のはなし」を中心に「雪ぐにの巨大な青むし」「からす」など多数の原画が展示されている。名作絵本を読み聞かせの映像にした作品も常時放映され、座って見ていると大人も絵本の世界に引き込まれてしまう。
可愛い絵本の原画が並ぶ1階の展示室