絵本画家・いわさきちひろの代表作や原画に、世界各国の絵本画家の作品を展示している「安曇野ちひろ美術館」は1997年4月に開館。北アルプスと安曇野の風景に溶け込むような設計は内藤廣。
子どもの幸せと平和を願った、いわさきちひろの優しい世界が広がる安曇野ちひろ美術館。練馬にあるちひろ美術館・東京開館20周年を記念して、いわさきちひろの両親の故郷・信州に建てられた。ちひろ美術館のコレクションは27,000点以上で、欧米・ロシア・アフリカなど様々な国や地域の作品を収蔵し、絵本の専門美術館としては世界最大規模を誇る。2016年7月には安曇野ちひろ公園の北側に、黒柳徹子・著の「窓ぎわのトットちゃん」にちなんだトットちゃん広場もオープンした。
クヴィエタ・パツォウスカー「パツォウスカーの庭」
木の素材感が際立つ館内
1年でも晴れやすい日として知られる文化の日に安曇野ちひろ美術館へ。朝は雲が多かったが、美術館に着く頃には青空が広がりとても良い天気に。開館まで少し時間があったので池や石のオブジェが点在するパツォウスカーの庭を散策。清流・乳川(ちがわ)もあり、のどかな風景は居るだけで癒やされる。美術館の外観は連続する切妻屋根が山並みの稜線と重なり風景の一部になっている。
館内は天井や床に地場産のカラマツ材が使用され、何となく昔の小学校にいるような感じがする。家具も建築家・中村好文のデザインで美術館の雰囲気にとても合っている。展覧会はいわさきちひろの色使いや特徴・魅力を探る「ちひろ 色のない色」、人間と植物が持つ生命の神秘を表現した「田島征三展『ふきまんぶく』―それから、そして、今-」、画家が趣向を凝らして描いた「ちひろ美術館コレクション ふしぎな生き物」が開催中。(会期はすべて2020/9/4~11/30まで)
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