石川県金沢市に位置する「兼六園」は水戸の偕楽園、岡山の後楽園と並ぶ日本三名園の1つで1874年に開園。加賀百万石前田家の庭園として約180年かけて造られ、特別名勝に指定されている。
兼六園の名称は中国洛陽の名園「湖園」の特徴で優れた景観の代名詞「六勝」を指し、「宏大(こうだい)・幽邃(ゆうすい)・人力(じんりょく)・蒼古(そうこ)・水泉(すいせん)・眺望(ちょうぼう)」の6つを兼ね備えていることから命名された。土地の広さを最大限に活かして大きな霞ヶ池を中心に、人工的に造られた築山や茶屋・橋などを点在させ全体を遊覧できる回遊式の庭園。有名な冬の雪吊りをはじめ、春の桜、初夏のカキツバタ、秋の紅葉と四季折々の美しい景観が楽しめる。

自然の水圧で吹き上がっている日本最古の「噴水」

根が地上2mにまでせり上がった「根上松」
GWに予定を入れていなかったが、ホテルが空いていたため混雑を覚悟して車で金沢へ。到着後は運転した疲れもあり金沢駅に出かけただけでホテルでゆっくり寛ぎ、2日目に訪れたのは日本を代表する大名庭園・兼六園。金沢城公園の方角にある桂坂口から入り、最初の見どころ「噴水」へ。上部にある霞ヶ池との高低差を利用した位置エネルギーのみで動き、1861年に作られた日本最古の噴水。
石橋の「黄門橋」を渡ると兼六園で一番大きな池、霞ヶ池へ。木々・茶屋などの鏡写しを楽しみながら歩くと、松の根が露わになった「根上松(ねあがりまつ)」がある。大地をどっしり踏みしめ、生命の力強さを感じる。根上松の近くにある「兼六園菊桜」はとても綺麗で思わず見入ってしまうほど。一般的な菊桜の花弁は150枚から200枚で、兼六園菊桜は300枚以上もある全国でも珍しい品種。

菊桜の花弁が日本で最も多い「兼六園菊桜」