上野公園近くの「国際子ども図書館」は1906年3月に帝国図書館として建設。戦後、国立図書館と名称が変わり増改築を経て2016年3月に全面リニューアル。改修設計は安藤忠雄と日建設計。
国立国会図書館 国際子ども図書館は国内外の児童書とその関連資料を収集・保存・提供する、国立の児童書専門図書館。誰でも無料で利用でき児童書の魅力を展示会やイベントを通じて伝え、図書館や読書に親しむきっかけを提供している。建物は図書館はもちろんミュージアムやホール、カフェなどのレンガ棟と、研修室・資料室があり2015年9月に開館した新館のアーチ棟に分かれている。
ガラスボックスが印象的なレンガ棟のエントランス
高い天井で音響効果に優れたホール
国立西洋美術館が世界遺産に登録され混雑は避けたいと躊躇していたが、改修同様に安藤忠雄と日建設計が設計したアーチ棟の写真を撮るために上野へ。台風が去り快晴の中、博物館や美術館など多くの文化施設が並ぶ上野公園の端まで10分ほど歩いて国際子ども図書館に到着。建物は明治期を代表するルネサンス様式の洋風建築で、美しい佇まいは東京都の歴史的建造物に指定されている。
その明治建築を貫くイメージで増築されたガラスボックスから館内に入ると、レトロな階段にコンサートも催されるホールや100年前のシャンデリアなど、帝国図書館時代の歴史ある風合いを残した建物で何処を見ても絵になり見応え十分。国際子ども図書館は日本国内で出版されたほぼすべての児童書約40万冊を所蔵し、絵本だけでも約9,000冊と何とも羨ましい環境にため息が出る。
ガラスの曲面が美しいアーチ棟