関東の屋根とも言われる埼玉県奥秩父の荒川上流、中津川にある「奥秩父源流中津川渓流釣場」。大自然に囲まれながら釣りや川遊びに炭火焼きバーベキューなど、野趣溢れる体験ができる。
奥秩父は東京・群馬・長野・山梨の1都3県にまたがり、秩父多摩甲斐国立公園に指定されている。奥秩父源流中津川渓流釣場は国道140号を秩父市から山梨方面へ車を走らせること約1時間、雄大な自然を損なうことなく建てられた施設「彩の国・ふれあいの森」の渓流にある。釣りはイワナ・ヤマメかニジマスを選ぶことができ、特に夏場は水量が豊富で本格的なルアーフィッシングも楽しめる。
釣りとバーベキューを目的に中津川渓流釣場へ。ほぼ貸し切り状態でバーベキューの場所を決めてから釣場の受付で道具一式をレンタル。ニジマスの釣り券に竿とエサ（イクラ・ブドウ虫）を選択し、バーベキューの準備もそこそこに早速竿を垂らす。魚は放流した直後が勝負であまり時間が経つと釣れなくなってしまう。ウキに集中してアタリを待つ、そんな時間が繰り返されるのが心地よい。
7匹まではブドウ虫で順調に釣れたが、その後はイクラに替えても中々引きがない。焦っても仕方がなく、竿を石で固定してのんびり釣ろうとしていた矢先にヒット。引く力が強いと思いながら手繰り寄せると、何と良型のイワナが釣れてしまった。釣りに夢中になっていると、いつの間にかバーベキューは食べごろに。食材やお酒など全て持ち込み可能で、今回のバーベキューはジンギスカン。ラム肉・もやし・キャベツに、玉ねぎいっぱいのタレがとても美味しく、川で冷やしたビールが最高。
釣った魚もその場で炭火焼きにして、子どもの頃を思い出すようにかぶりつく。釣場の後側には浅く流れの緩やかなウォーターフィールドも整備され、7・8月は限定でマスの掴み取りも楽しめる。周辺には吊橋やハイキングコースもあり「勘兵衛の滝」や「不動の滝」で涼をとる。火照った身体はスイカと売店でかき氷を買って、川に足だけ浸かりながらクールダウン。これぞ、日本の夏休み。
釣りやバーベキューを満喫した後は、山の宿「こまどり荘」で大滝温泉・三峰神の湯を使用している日帰り温泉に入るのもおすすめ。ふれあいの森の施設では森林の働きや動物・野鳥について学んだり、木工工作を体験する「森林科学館」やレストランも利用でき家族や仲間と一緒に楽しめる。中津川は紅葉も有名で県指定の名勝地になっているため、色づき始める10月下旬以降も訪れてみたい。
