光と影の魔法を体感!「損保ジャパン日本興亜美術館」

光と影の魔法を体感!「損保ジャパン日本興亜美術館」

東郷青児のコレクションを収蔵する「東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館」は1976年7月に開館。新宿の超高層ビル「損保ジャパン日本興亜本社ビル」42階にあり設計は内田祥三、他。

昭和の美人画家として有名な東郷青児のコレクション以外にアジアで唯一、ゴッホの「ひまわり」を常設展示し、特別展や企画展を年に5回ほど開催している損保ジャパン日本興亜美術館。「魔法の美術館 光と影のイリュージョン」が開催中で、10組のアーティストによる色とりどりの光や影のモチーフ・映像に触れることができる体感型アートが楽しめる。(会期は2016/7/12~8/28まで)

宮本昌典/小岩原直志「ensemble silhouette」

宮本昌典/小岩原直志「ensemble silhouette」

的場やすし/山野真吾/徳井太郎「SplashDisplay」

的場やすし/山野真吾/徳井太郎「SplashDisplay」

以前から気になっていた展覧会「魔法の美術館 光と影のイリュージョン」。屋内展示のため雨が降った日の切り札としてとっておこうと考えたが、面白そうなため我慢できず新宿へ。建物の裾がスカートのように広がっているため、“パンタロンビル”と呼ばれる損保ジャパン日本興亜本社ビル。

館内入って最初の作品、小松宏誠「Lifelog_シャンデリア」がいきなり素晴らしい。ガチョウの羽でできたシャンデリアが風を受けて回転し、光によって映し出される影が優雅で美しい。宮本昌典/小岩原直志の作品「ensemble silhouette」では、回る五線譜に星のシルエットを置くと様々なメロディが流れる。敷き詰められた白いビーズの上にスポンジを投げ込むと、噴水のような勢いでビーズが色鮮やかに舞い上がる的場やすし/山野真吾/徳井太郎の作品「SplashDisplay」もとても楽しい。

藤本直明「色のある夢」

藤本直明「色のある夢」

坪倉輝明「Vertexceed」

坪倉輝明「Vertexceed」

藤本直明の作品「色のある夢」では壁の前に立つと、後ろから光があたり壁に色とりどりの影が映る。蝶を追いかける子どもの姿が何とも可愛い。坪倉輝明の「Vertexceed」は突起した三角形に手をかざすと、幾何学的な形やカラフルな模様が動き出す。この他にも壁に映し出された玉を自分の影で弾いたり、手をかざすとセンサーが反応して波紋のように光が広がる作品など全部で17種類ある。

どの作品も動きに合わせて変化するため大人も十分楽しめる。この展覧会のみ撮影が可能なのもとても嬉しい。最後のスペースにはゴッホの「ひまわり」やゴーギャンの「アリスカンの並木路、アルル」、セザンヌの「りんごとナプキン」などが常設展示されている。超高層ビルにあり落ち着いた雰囲気と、東京スカイツリー・東京タワーも同時に楽を楽しむことができる素敵な美術館。

※東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館はSOMPO美術館として2020年7月に移転。

損保ジャパン日本興亜本社ビル1階の入口

損保ジャパン日本興亜本社ビル1階の入口

東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館/Seiji Togo Memorial Sompo Japan Nipponkoa Museum of Art

住所
〒160-8338 東京都新宿区西新宿1-26-1 損保ジャパン日本興亜本社ビル42階 < 地図を表示 >
Tel
03-5777-8600
設計
内田祥三(日本)、他
公式サイト
SOMPO美術館