埼玉県秩父市三峰にある「三峯神社」は、日本武尊(やまとたけるのみこと)が創建したと伝えられる。標高1,102mの高海抜地帯で山々の強い気が流れ込み、関東屈指のパワースポット。
三峯神社は初代天皇の「神武天皇」が祀られている宝登山神社、「秩父夜祭」が有名な秩父地方の総鎮守の秩父神社と共に秩父三社の一つで、毎年多くの方が参拝に訪れる。東征中にこの地を通った日本神話の英雄、日本武尊が三峰の素晴らしい山川に感動し、平和を願い伊弉諾尊(いざなぎのみこと)・伊弉册尊(いざなみのみこと)の二神(国生みの神様)を祀ったのが起源とされる。三峯(峰)とは雲取山、白岩山、妙法ヶ岳の3つの峰を指し、「進龍」という美しい形に連なっている。
日本に7つしかない珍しい「三ツ鳥居」
1792年に再建された「随身門」
三峰は紅葉も綺麗で見頃な時期が近づき、渋滞を覚悟していたが順調に到着。参道の入り口にある鳥居は「三ツ鳥居」という日本でも珍しい鳥居で狛犬はオオカミ。「大神」とも書き、三峯神社では盗賊や災難から守る神様の使いとして信仰している。鳥居から拝殿へ向かう途中には「随身門(ずいしんもん)」がどっしり構え、この辺りになると空気が凛としていて明らかに雰囲気が変わる。
拝殿に着いて先ずは参拝前に手水舎でお清め。ふと、頭を上げると鮮やかな龍の装飾が視界に入る。これほど豪華絢爛な手水舎も珍しい。拝殿も隙間なく施された彫刻が煌びやかで、一つ一つが意味を持つ。例えば蜃という幻を見せる生き物は、神界と現実を結ぶのがこの場所で三峰神社自体が幻であることを表す。三峯神社のパワースポットは樹齢800年を超えるご神木に触れられるだけではなく、「敷石の龍神」という拝殿脇の石畳に水をかけると、龍神が浮き出てくる縁起物もある。
手水舎の鮮やかな龍の装飾