山梨の歴史・文化を自然環境や生活の観点から知ることができる「山梨県立博物館」は2005年10月に開館。設計は空港ターミナルやスポーツ施設を中心に様々な設計を手掛ける梓設計。
山梨県立博物館は日本のほぼ中央に位置する山梨県の「自然と人」をテーマに、豊かな自然と人々がどのように向き合ってきたのか歴史的観点から紐解き分かりやすく紹介。常設展示は映像や光・模型で演出した鑑賞・学習展示型と、様々な体験メニューが用意された体験展示型がある。県民から甲斐国の「甲斐」と博物館の「ミュージアム」を合わせた「かいじあむ」と呼ばれ親しまれている。
竹林がアクセントとなる外観
ブータンを身近に見ることができる企画展
2006年にグッドデザイン賞を受賞した山梨県立博物館の外観は、平屋でエントランス前の水盤や竹林が落ち着いた佇まいを演出。ガラス張りで中庭の見える開放的なエントランスへ入ると、子どもまつりのイベントで十二単や鎧を着て写真を撮ることができ家族連れで賑わっている。まずは日本とブータン王国の外交30周年を記念した企画展「ブータン ~しあわせに生きるためのヒント~」へ。
この企画展は「幸せの国」として知られるブータンの生活模様や仏教、王室に関わる衣装・仏像・曼荼羅などを展示している。九州とほぼ同じ面積、沖縄と同緯度でヒマラヤ山脈の南に位置するブータンは、四季があり未開の自然が多く残る豊かな国。伝統文化や思想・環境を大切にし、焦らず近代化を進める姿勢は色々と考えさせられる内容となっている。(会期は2017/3/18~5/15まで)
衛星写真の立体模型「山梨の舞台」