世田谷の馬事公園前にあり、東京農業大学の120年以上にも及ぶ教育と研究成果を発信する「食と農」の博物館は2004年3月に開館。設計は木材の使い方が特徴的で“和の大家”と呼ばれる隈研吾。
「食と農」の博物館は日本で初めて私立農学校となる東京農業大学の“見る・聞く・触る”をコンセプトとした体験型博物館。入館料は無料で1階はカフェと年数回多彩な内容で開催する企画展示、2階は常設展示、3・4階には東京農業大学と連携する(財)進化生物学研究所が入っている。さらに博物館に隣接してマダガスカルやアフリカ熱帯地方の動植物を展示している「バイオリウム」もある。
子供に人気の「はたらく車」トラクター
企画展「しあわせのものさし ―持続可能な地球環境を求めて―」
馬事公苑正門近くの世田谷百景にも選ばれた「けやき広場」に面した「食と農」の博物館。細長い石が隙間をあけて平行に組まれたルーバーという手法が隈研吾らしい外観。その外観の前にはインパクトのあるナレースワン大王鶏のモニュメント。ナレースワン大王はビルマの副王と戦況を占う闘鶏で勝利しタイに独立をもたらした英雄で、その闘鶏がナレースワン大王の象徴となっている。
館内1階は国際的な報道写真家ピーター・メンツェルと、ジャーナリスト兼ライターのフェイス・ダルージオの写真展「しあわせのものさし ―持続可能な地球環境を求めて―」が開催。(会期は2016/6/1~9/25まで)様々な国の人たちの生活を捉え、家族・食・人々の暮らしにフォーカスした作品を約130点紹介。その他ではクリオネ、ナギナタナマズ、スナネズミなどの生き物も展示している。
農大卒業生の酒蔵で造られた日本酒の瓶