パリで最も魅力的な建築の一つ「アラブ世界研究所」

パリで最も魅力的な建築の一つ「アラブ世界研究所」

18カ国からなるアラブ諸国の文化を発信するパリの美術館「アラブ世界研究所」は、ノートルダム寺院があるサン・ルイ島の対岸に位置する。設計はジャン・ヌーヴェル+アーキテクチュア・スタジオ。

アラブ世界研究所は、地中海を挟みアラビア半島周辺のユーラシア大陸からアフリカ大陸にかけて一帯となるアラブ諸国の様々な文化を紹介。イスラム教の聖典「コーラン」やタペストリー、ネックレスなどの宝飾品に陶器などが7階から4階へ下りる順序で展示されている。建築としても有名で幾何学模様のアルミパネルを用いた全面ガラス張りは、マシュラビーヤというアラブ建築の窓飾りをモチーフにしたと言われている。
ガラスに映り込む空が建物を透明にする

ガラスに映り込む空が建物を透明にする

連なるアルミパネルが建物の表情を刻々と変える

連なるアルミパネルが建物の表情を刻々と変える

セーヌ川沿いのサン・ベルナール通りをサン・ルイ島方面へ歩いていくと、シュリー橋のたもとにガラス張りの曲線が視界に入る。西側へナイフの先端のように鋭いエッジを見せる外観に、エントランスらしきものが見当たらず南側へ回る。そこで現れたファサード(外壁)こそが、アラブ世界研究所本来の姿だった。

北側の緩やかな曲線とは違い、広場に面した南側は直線的。幾何学模様で240枚のアルミパネルが連なる一面は、今までに見たことのない“圧巻”の存在感。凹凸のないガラス面にアラブへの敬意と美しさを注ぎ込むことで、世界的価値のある美術館を設計したジャン・ヌーヴェルには感服させられる。さらにガラスが空を映し込み建物が景色の一部となる透明感と、アラブ的な模様の外観が存在を主張するギャップが面白い。
館内は光が差し込み外観とは全く違う表情を見せる

館内は光が差し込み外観とは全く違う表情を見せる

まるで自分が精密機械の中にいるような錯覚に

まるで自分が精密機械の中にいるような錯覚に

外観だけでもずっと眺めていたい気分を振り切り建物の中へ。すぐに荷物のX線チェックがあり少し驚くがあっさりパス。その先は吹き抜けのエントランスとなり、スケルトンの小さなエレベーターを使用すると建築の構造が良く見える。エレベータシャフトに光が反射してとても綺麗。館内は7階から4階がメインとなる美術館で、その他に図書館、レストラン、カフェ、ミュージアムショップなどの施設で構成されている。

アラブの文化に触れた後は、ガラスファサードの裏側へ。カメラの絞りのような調光器から光が壁や床へ降り注ぎ幻想的な空間を演出している。この装置は光の強さで自動開閉するが、見学者が開閉する様子を見たがる度にスタッフが手動で動かしてしまうためよく壊れてしまうらしい。最後は1階のミュージアムショップで建築に対して強い関心を持つようになったこの建物の写真集を購入し、カフェで余韻に浸った。
エントランスのインフォメーション

エントランスのインフォメーション

アラブ世界研究所/Institut du Monde Arabe

住所
1, Rue des Fosses-Saint-Bernard, 75005 Paris, France < 地図を表示 >
Tel
+33 1 40 51 38 38
設計
ジャン・ヌーヴェル(フランス)+アーキテクチャ・スタジオ(フランス)
公式サイト
Bienvenue a Institut du monde arabe a Paris
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