直島の海の玄関として多くの来場者を迎えるフェリーターミナル「海の駅 なおしま」は2006年10月にオープン。設計は2010年にプリツカー賞を受賞した、妹島和世と西沢立衛のSANAA。
瀬戸内海に浮かぶアートの島として知られる直島の玄関口、宮浦港に建てられた「海の駅 なおしま」は平屋でSANAAらしく透明感のあるデザインが特徴的。広くて薄い鉄板屋根を細いポールが支え、観光案内所・カフェ・特産品販売店・バスターミナルなどの施設で構成されている。周辺には草間彌生の「赤かぼちゃ」などのアートが点在し、待ち時間も楽しく過ごせる。単純に海の駅としての機能だけではなく住民の交流拠点、観光振興のシンボルとして直島発展の象徴となることを目指す。

直島の宮浦港へ出航するフェリー「あさひ」

船上から眺める瀬戸内海の景色
本州から直島への交通手段は岡山県玉野市にある宇野港のフェリーを利用。高松はもちろん直島や豊島、さらにオリーブ発祥の地・二十四の瞳で有名な小豆島へ結ぶフェリーが毎日運航している。車で乗船するためには「車検証」が必要で、積載台数はトラックで24台分。係員の指示通りに車を止めデッキへ上がる。風も殆どなく青空が広がる瀬戸内海の景色が素晴らしくとても気持ち良い。
上陸前に直島についておさらいを。香川県高松市の北方13km、岡山県玉野市の南方3kmに位置し面積は約14㎢。人口は約3,400人だが観光客はここ10年で10倍になり、年間約40万人が訪れる。外国人も多く約20%の割合を占め、海外では旅行先を京都や東京ではなく直島を勧めることがあるほどの人気リゾート地。直島はアート以外にも天日塩が有名で、特に塩キャラメルはお土産で喜ばれる。

直島の玄関、宮浦港